毎年2月第一日曜日は、泉教会が属するカンバーランド長老教会の創立記念日となっています。

カンバーランド長老教会の起源は、19世紀初頭に米国ケンタッキーとテネシー両州(カンバーランド・カントリー)に起こった信仰復興運動(リバイバル)にあります。この運動によって多くの人びとが教会に来るようになりましたが、教職者の不足が深刻な問題となりました。その時、「米国長老教会(南長老教会)」に属する「カンバーランド中会」の人々は、聖書の知識を十分に有し、正しく説教する能力を持つ者であれば、高等教育を修了していない者でも教職者として任職したのです。

しかし、このことは「米国長老教会」の保守的な人々による厳しい非難を受けることになり、その結果、カンバーランド中会は1810年に「米国長老教会」から分離独立、新たな教派として「カンバーランド長老教会」が設立されました。

カンバーランド長老教会は伝道に対して非常に熱心で、1900年には20万の会員をもつまでになりました。1906年、「米国長老教会」との間で合同の動きが起こり、3分の2の教会が合同に参加しましたが3分の1の教会はそのまま今日に至っています。本部は米国テネシー州にあり、米国以外、日本、香港、コロンビア、韓国などでも、活動しています。

日本では、1877(明治10)年、J.B.ヘール、A.D.ヘールの兄弟、その他の宣教師の来日によって大阪、和歌山、三重を中心に活発な伝道が行われました。やがて、日本においても諸教会合同の動きが起こり、1889年、カンバーランド長老教会の諸教会は「日本基督一致教会」に合同、その後「日本基督教団」に移行、現在に至っています。

上記の流れとはまったく関係なく、戦後の1946(昭和21)年、大和市南林間において未信者により教会設立運動が起き、日本基督教団 高座教会を設立。その後、カンバーランド長老教会所属の従軍牧師との出会いを契機に、高座教会はカンバーランド長老教会に加入し、日本におけるカンバーランド長老教会の新たな歩みが始まったのです。今年2020年は、カンバーランド長老教会創立210周年の年になります。